八王子トライアスロン連合

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大会レポート

全日本トライアスロン皆生大会2025 Aタイプレポート

2025年7月20日に開催された第43回皆生トライアスロンのAタイプ(ロング)に参加してきました。

昨年、佐渡トライアスロンBタイプと九十九里トライアスロンの2つのミドルディスタンス完走を経て、初のロングディスタンス挑戦です。レース当日は快晴で最高気温が36.6度という灼熱の皆生を堪能してきました。

<現地入りまで>
7月18日(金)に東京から車で会場の皆生温泉(鳥取県米子市)へ向かいました。私と同じくAタイプに出場する方と2名で交代しながら運転したのですが、走行距離は片道約720km!ほぼ一日がかりの移動です。

夕方5時頃に皆生に到着したところ、すでに現地入りしていたトライアスリートもちらほらいてバイク自走で移動してる選手を見かけました。

<旅館>
今回宿泊した旅館はいこい亭菊萬さんです。一階のバーを選手用にバイク置場として開放してくれていました。エアコンも効いていたのでメンテがしやすく、とても助かりました。

<大会前日>
旅館でしっかりと休んだ翌日、大会前日の土曜日は運営主催のバイクコース下見バスツアー(無料)に参加しました。

下見ツアーは事前予約制で参加した選手は50名程(観光バス一台)でした。バイクコース各所を回りながら間違えやすいポイントや危険箇所、エイドステーション、雰囲気をスタッフが説明してくれるのでかなり参考になりました。初めて皆生に出場する場合は参加する価値があると思います。

バスツアー終了後は米子コンベンションセンターで選手説明会への参加しました。出場選手は参加必須の開会式ですが、ここまでしっかりとした開会式を行う大会は珍しい気がします。

会場には企業ブースが多く出ていてエナジージェルなどの補給食、ドリンクボトル、ウェアなど一通りのものが販売されていました。値段も安かったような。事前に買い忘れていたメダリストの塩ジェルを4個購入。そのあとはすぐ旅館に戻ってレース当日に備えて早々に寝ました。

<当日レーススタートまで>
朝3時半頃に起床して、窓の外を見ると天気予報どおりの快晴。暑い一日になりそうです。

4時に宿が用意してくれた朝食を食べてレースに備えます。※いこい亭菊万さんが選手向けに早い時間に食事(おにぎりなどではなく、しっかりとした朝食)を提供してくました。ありがとうございます!

朝食を終えたあとトランジションバッグや道具を背負ってバイク自走でスタート地点に向かいます。

スタート地点で海の状況を確認するとベタ凪で水温は27度くらい。これ以上ないくらい絶好のスイムコンディションでした。遠目に見ても海の透明度が高いのがわかります。

トランジションエリアにバイクと、バイク用・ラン用のトランジションバッグをそれぞれセットした後、スタート前に皆生プレイパークにある八王子トライアスロン連合初代会長、北村文俊の名前がついた北村デッキで記念撮影しました。

その後はトランジションエリアに戻ってアミノバイタル(青、赤)1個ずつ、ウイダーinゼリー1本、エネ餅1個、足攣り防止のツムラ68番、酔い止めなどを口にして準備しました。

諸々の準備とトイレを終えてからスイム試泳(ウォームアップ)に向かったのですが、スタート地点の砂浜が狭くてかなり混雑していて実際に試泳できるまで思った以上に時間がかかりました。

結局5分程度しかウォームアップできないままスイムスタートの時間に…。ウォームアップをしっかりと行いたい方は試泳開始時間になる前にスタート地点の砂浜に移動しておいたほうが良いと思います。

<スイムパート>
7:00にAタイプの選手約900名が一斉にスタート。スイムは最初のブイの左ターンで人が密集してバトルになると聞いていたので、スイムが苦手な私はスタート地点の右側後方からスタートしました。

これが功を奏し、またブイも大回り気味で回ったのでバトルには全く巻き込まれずに自分のペースで泳ぐことができました。

海の透明度が高いので周りの選手を把握しやすいのですが、コース幅が広いので進行方向の確認は注意が必要だと思います(同じペースで並んで泳いでいる選手との距離が近づいたり離れたりすることがあり、かつそれが見えてしまうので、自分が蛇行しているのか相手が蛇行しているのかが分からず混乱する場面があった)

終始無理のないペースで泳いで3kmを約1時間7分で泳ぎ切りました。なおクラゲは全く居ませんでした。

<T1~バイクパート>
トランジションではパワーバー FUELGEL1個、TOPSPEED1個、メダリストのエナジージェル2個と胃に詰められるだけエネルギーを詰め込みました。

また熱中症・日焼け防止に白のアームカバー、白のカーフスリーブ、白のインナーキャップ(使ってるヘルメットが黒で熱くなるため)を付けてからバイクスタート。カーフスリーブを使うのは今回が初めてだったのですが、T1でつけるのに時間がかかったのでスイム前に付けておくべきだったと反省。とはいえこれらの日焼け対策グッズは最後まで絶大な効果を発揮してくれました。T1の所要時間は8分ぐらい。

バイクで走り出すと朝9時前ですでに気温30度を軽く超える暑さ。ハチトラメンバーからの「バイクはとにかく抑えていけ」というアドバイスがあったので終始ペースを抑えて走りました。大山の登りやその後のキツいアップダウンに脚を削られましたが、エイドステーションのあるキンキンに冷えた水のおかげで走り続けられました。

今回の補給作戦として水分補給は真水を飲まずに全て経口補水液(粉末の経口補水液・プレシジョンハイドレーション)で行うようにしました。

人が夏の炎天下で1時間運動すると発汗量は800~1,000ml、失うナトリウム量は1.5g~2gらしい(個人差がかなりあるみたいですが)ので、失う水分量とナトリウム量を同じ量だけ補給する作戦です(経口補水液500mlのナトリウム含有量は1.5g)

結果的にはこの作戦が当たって、ゴールまで一度もナトリウム不足による脚つりや倦怠感は感じませんでした。またエネルギー補給は約45分に一回エナジージェル(約100kcal)で補給しました。

加えてチャレンジャーパワードリンク(一袋280kcal)を2袋、バイクにテープで貼り付けておき、経口補水液に溶かして飲んだのでランも含めてエネルギー切れはありませんでした。

また今回ドリンクボトルにポディウムアイスボトルを初めて使ったのですが、保冷力が素晴らしく一時間以上たっても冷たいドリンクを飲む(もしくは水を被る)ことができました。エイドでもらった通常ボトルの水は20分程度で温いお湯になっていたので、ポディウムアイスの恩恵は絶大でした。

皆生のバイクコースは夏の青空と緑豊かな風景がとても綺麗で、また大会ボランティアや沿道で応援してくれる地元の方の熱量がすごかった!暑さはしんどかったものの、楽しく走れて140kmを約6時間半でフィニッシュ。

<T2~ランパート>
トランジションに戻って来て、ウイダーinゼリー1個、アミノバイタル赤・青1個ずつ、ツムラ68番1本を補給。汗で流れた日焼け止めクリームとワセリンも塗り足し。

なお他の選手は大半がランスタートした後でした笑(写真の通りバイクラックにバイクが沢山ある)自分としては完走が第一目標なのでタイムはあまり気にせずT2を6分くらいで終えて、14時45分頃にランスタート。

ランの暑さ対策は白のランキャップの他、水に濡らしたクールタオル(ミッションのOn-The-Goタオル)を首に巻いて走りました。クールタオルはひんやりしていて心地よくて首周りの日焼け防止にもなるのですごく良かった。

またラン用ウエストバッグを使用してドリンクボトル持参で走り、経口補水液の補給ができるようにしました。エネルギー補給は約1時間に一度エナジージェル(100kcal)を摂取。

脚を温存していたおかげで最初の10kmは快調に走れたものの、それ以降はバイクで何度も水を被ったため濡れてふやけてしまった左足の裏の痛み(ゴール後に大きな血豆になった)と、朝から冷たい飲み物を飲み続けた反動かお腹も下ってしまって一気にペースダウン。真夏のロングでは下痢止めを常備しておくべきだと思いました。

さらに20km地点ではトマトジュースのように真っ赤な血尿まで出てくる始末。人生で初めて血尿が出たのでビビりました笑

脚の裏とお腹の調子は良くないものの、脚の筋肉自体は余力があって動いたのでそのままゴールを目指しました。歩いては走り歩いては走りを繰り返して40kmを約6時間かけて何とかランフィニッシュ!

初のロングディスタンス、初の皆生トライアスロンの完走タイムは13時間48分12秒でした。

東京から応援に来てくれた家族と一緒に無事にゴールテープを切ることができました。「わざわざ応援に来てもらったからには絶対にゴールしたい」と思っていたので完走できて良かった。

暑さは「しんどい!」の一言ですが、今年の皆生は天候に恵まれて距離の短縮もなかったので、その意味では真の皆生トライアスロン(灼熱の皆生)を楽しめたと言える気がします。主催者の皆様ありがとうございました!